ロンバルディア州の州都であるミラノは、イタリア北部 はスイスに近い大都市。イタリア経済の中心であり、世 界的な家具の見本市が毎年開かれるイタリアデザインの 発信地でもある。15、6世紀頃から現代に至るまで繁 栄を続けている街、それがミラノだ。

黄金期を迎えたスフォルツェスコ家の時代(15世紀頃)から造られたミラノの歴史的建築物は、 やたらとスケールが大きい。ミラノの象徴であるドゥオーモやヴィットリオ・エマヌエーレ二世の アーケード(ガッレリア)、そして、案外気が付かないのがミラノの中央駅も圧巻だ。構内にいる だけだと気付かないが、是非、駅前のだだっ広い広場?から、この建造物を振り返って見る事をお 薦めする。それは、大きな獅子が幾つも施された、装飾的で巨大な石造りの顔を持った石の塊の様 な建造物なのだ。私の知る限り、イタリアで最も建築スケールが大きい駅かもしれない。


ガッレリアの天井屋根 は、蜘蛛の巣のような 鉄とガラスのデザイン
  十字形をした
ガッレ リア内
の通り
中央にある牛の
モザイ クを踏ん
で廻ると願いが
叶うとか・・
歴史地区の中心ドゥオーモ広場は、ミラノのシンボル大聖堂ドゥオーモ、ヴィットリオ・エマヌエ ーレ二世のアーケード、そしてミラノ市庁舎で囲まれた広場で、ここを起点に道が放射状に延びて いることからも、ミラノの中心となっている。
ドゥオーモの屋上
直線的でダイナミックなドゥオーモは、多くの尖塔で 飾られ、この世に二つとない繊細な白い石の迫力に圧 倒される。工期は14世紀末頃から19世紀初めに至る、 実に数百年に渡る大プロジェクトで、気の長い時間が つぎ込まれて完成した。ゴシック様式の流れを踏んだ 天に鋭く伸びる尖塔には、デザインの一部として聖人 が立っている。その数二千を越すそうだ。屋根に上が ると、細い柱の上に立つ危うい姿が間近に見られる。 ただそこは、細かい鉄柵などがほとんど無い為、肝を 冷やす箇所もあるが、ミラノ市街を眺める事が出来る。
蛇とそれに飲み込まれ ている人がモチーフの 不気味なスフォルツェ スコの家紋
 
巨大な門を抜けるガッレリアは、屋根が鉄とガラスでデザインされた19世紀終りに建築された市 民憩いの通りだ。通り抜けるとスカラ座前の広場へ出る。
一度は訪れたいのがレオナルド・ダ・ヴィンチ 作“最後の審判”が描かれているサンタ・マリ ア・デッレ・グラツィエ教会と、ミケランジェ ロ作未完成の彫刻“ロンダニーニのピエタ”が 展示されている、スフォルツェスコ城内の彫刻 美術館。
前者は予約が必要で、直接、或いは日本から代理店を通 すやり方と、ミラノに複数泊する場合、 到着後すぐ、ホテルからの予約してもらう方法がある(但しホテルに要確認)。後者の美術館が ある、スフォルツェスコ家の城塞は、ミラノで現存する稀少なルネッサンス様式で作られている。
ミラノの中心街は、比較的バロックやロマネス ク様式の建築物が残っている。老舗のブランド が軒を連ねるモンテ・ナポレオーネ通りは、か つての貴族の邸宅が連なり、窓やバルコニーに 流線型で装飾的なバロックの要素を見ることが でき、華やかなブランド通 りに色を添えている。 ショッピングも良いが、目線を上げて、もう一 つのブランド通りを愉しんでみては?
    ミケランジェロ作 「ロンダニーニの ピエタ」は悲哀と 慈愛で未完成なが ら心に迫る。

  駅前に建つピレッ リビルはジオ・ポ ンティ設計による ミラノで最も高い ビル。ロンバルデ ィア州の州庁舎と して使われている
ミラノは、クラッシック
カーレースが毎年行われる
 
モダンデザインの発信地でもあるミラノは、街に新旧デザインを共存させ、そのコントラストを 楽しんでいるような空間や瞬間に出くわす。気が付けば通りのそこ此処にクラッシックとモダン の調和という都市デザインで溢れてる。ミラノの魅力は現在進行している都市のデザインにもある。